環境マーケティング論
 従来、マーケティングは、企業活動のうちの、商品の広告・宣伝、販売促進活動に限った意味で考えられてきました。しかし今日では、企業(およびNPO)の事業活動のうちで、顧客志向で行われることすべて(企画、製造、提供、コミュニケーション、支援等)を意味する幅広い概念として考えられるようになってきました。
 そのため、マーケティングは、経営のための技術や手法であるとともに、社会の中で企業が果たすべき役割や存在意義を追求すること、という意味も備えています。企業の社会的責任CSRという考え方も普及してきました。
 今日の社会の最大の課題の一つは環境問題です。従来の企業活動は環境破壊活動でもありました。しかし、事業活動の目的が、社会の問題解決にこそあるとすれば、新しい企業活動の領域がそこに広がっているともいえます。
 まず、マーケティングの基本理論を、事例を参照しながら学びます。その上で、従来の企業活動のマイナス面を根本から見直し、新しい社会に貢献する事業体づくりを研究してみましょう。そこには、社会の不公正問題、地域の課題、家族関係、労働の意義など、現代社会の矛盾の様々な側面が現れてきます。
 新しい社会を見つめる目、これからの企業が必要とする視野づくりに取り組みましょう。
第1週 オリエンテーション 新しいマーケティング論
第2週 ブランド論 ブランドの価値と手法
第3週 産業と環境 有限性の世界観
第4週 コストと利益 ビジネスの基本構造
第5週 CSR 多元的な利益
第6週 調達CSR チェーンの認識
第7週 ソーシャル・マーケティング 公共の利益
第8週 ソーシャル・プロモーション 公共の事業開発
第9週 環境科学 自然科学の現状
第10週 環境工学 先端技術の現状 第11週 環境組織 専門組織の現状
第12週 エコ市民 新しい市民像
第13週 エコ社会 新しい社会像
第14週 エコ企業 新しい企業像
第15週 まとめ

講義から

  • はじめるにあたって 知識は積み重ねだけでなく、関連したことへの広がりにおいて自己の内に形成されてゆきます。各講義において、関連した事項や概念・用語、参考となる資料などを紹介しますので、次の講義までに調べ、講義内容とのつながりの上で理解を深めるようにしてください。
    投稿: 2014/04/16 1:08、jun inutsuka
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