2010年10月名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に創設されたSATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップに代表されるように、長年にわたって人間の影響を受けてきた二次的自然の保全の問題は、生物多様性維持の問題だけでなく、人間と自然との良好な関係を再構築する上で、国際的な関心を集めている。生態系と循環する持続的農業への転換や、都市と農村との連携、土地の所有・管理についての新たな仕組みと法制度、さらに科学と伝統的知との融合など、里山は人類社会の未来を考える上での最先端の場である。 |