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大学で心に残った授業

2015/01/22 8:42 に ユーザー不明 が投稿   [ 2015/01/22 8:51 に更新しました ]
は、1年生の時の一般教養科目だった国文学の授業です。化学屋の私としては意外に思われるでしょうが。
心の隅に不本意を残しながらの入学でしたが、この授業を受けて、こんなに素晴らしい先生がおられるのなら、ここでやっていこうと決意しました。
当時は1年生の時間割に選択肢がほとんどなく、この時間帯は歴史か国文学のどちらかを選ぶ形でした。
特に決め手もなく、友人にくっついて国文学の授業に。すると、担当の先生が、当時発表されて間もなかった「We are the World」をおもむろにラジカセでかけました。笑
その理由は今となっては覚えていませんが、授業では国文学そのものというより、その当時起こっていた事象に対する考え方などを熱心にお話されていました。
特に、当時の大学の授業にあまりふさわしくない(と思われる)作家や小説をたくさん紹介していただいたのが心に残っています。
どちらかといえば斜め姿勢の私には、とてもフィットして、先生の勧められた小説を読んだことを覚えています。例えばデビューされて間もなかった島田雅彦さん。三田誠広さんも授業で紹介された記憶が。
しかし、翌年から私は進級により校舎が変わり、先生にお会いすることはなく。その後、保護者会の時に亡父がこの先生を訪ねて手紙を置いてくれたとのこと。(この先生のことは父によく話していました) その後、この先生から、先生の著書を贈っていただいたことは嬉しい思い出です。
さらに数年後、思いがけず、出身校に職を得て、この先生と同じ教員になれたのも束の間、先生は急逝されました。
「善人ほど。。。」とはよく言ったものですが、授業後に先生にお会いするのがこのような形になるとは。残念でした。

専門科目では、先生方の人柄というよりは、ひたすら専門内容の授業でしたので、心に残った授業はこの国文学だけになります。
この授業が、この先生が私の進路を開いてくださいました。遅くなりましたが、天国のM先生に感謝いたします。
もし、生きておられたら、御礼とともに、たくさんご相談したいことがありました。
学生当時は私は積極的な学生ではなかったのですが、何かの折の提出物には先生の授業に対する御礼を書いたような。

良くも悪くも人の縁ですが、良い方々とのありがたいご縁は宝物です。

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